マラソンは大迫傑ら現内定選手をそのまま代表に 再選考はせず 瀬古リーダー「権利を守ってあげたい」
今年7月に開幕し、56年ぶりの首都開催となる予定だった東京五輪が、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大の影響で来夏への延期が決まったことを受けて、日本陸上連盟の瀬古利彦マラソン強化戦略プロジェクトリーダー(63)が25日、都内で取材に応じ、マラソンに関しては現内定選手をそのまま代表とする方針を示した。
「権利を守ってあげたいと思います。決定は、日本陸連の理事会にかけるが、強化として提案していきたい。MGC3年掛けて、自分達で勝ち取った権利。取り上げることはできないし、彼らも自分で掴んだ以上、自分で走りたいはず」
マラソンは瀬古リーダーらが立ち上げた選考システム、マラソン・グランドチャンピオンシップ(MGC)により、すでに男子で中村匠吾(富士通)、服部勇馬(トヨタ自動車)、大迫傑(ナイキ)、女子で前田穂南(天満屋)、鈴木亜由子(日本郵政グループ)、一山麻緒(ワコール)の男女3人ずつが内定している。
自身も1980年のモスクワ五輪の際に、政治的理由のボイコットにより、“幻の五輪代表”となった瀬古リーダーは「自分もどうなるんだ、どうなるんだという経験をした」と苦笑いで振り返った。
延期については「前向きでいる。怪我をしている選手もいるし、大迫選手も3月に凄いレース(日本記録更新)をやったし、1年間もう一度しっかり状態を整えられる」とポジティブにとらえ、「自信をもってえらんだ6人。大丈夫」と、うなずいた。