柔道五輪代表の高藤直寿、1年延期で選考見直し説にNO「アンフェア」
東京五輪の1年程度の開催延期が決まったことを受けて、柔道男子60キロ級で五輪代表に決まっている高藤直寿(26)=パーク24=が25日、ツイッターを更新。「代表選考がやり直しになったらさすがに無理。一度(代表に)決まった選手と決められなかった選手が(再度)試合するのはメンタル面でアンフェア」と、代表選考が見直される可能性があることについて異論を唱えた。
全日本柔道連盟は東京五輪に向けて、大会本番への準備期間を確保するため、4月の国内選考会を待たずに、2月の欧州大会が終わった時点で14階級中13階級で代表を決めていた。ただ、今夏の五輪開催という大前提が崩れたことから、早期に選出している代表の再考が検討される可能性もゼロではない。
男子60キロ級は、リオデジャネイロ五輪銅メダルの高藤と、現世界ランク1位の永山竜樹(了徳寺大職)が僅差で争っていた。最近1年の成績では永山が上回っているものの、3年連続で2人が同時出場した世界選手権では17、18年と高藤が2連覇したのに対し、永山は3位が最高。昨年11月のGS大阪の直接対決も高藤が勝利しており、大一番での強さをアピールした。また、強化陣は海外勢に対する失点が少ないという防御面からも高藤の優位を評価し、2月の時点で五輪代表に選出していた。
東京五輪の延期が決まった24日夜の時点では「東京2020→東京2021になるの?どっちにしろ、僕はいつでも戦う準備は出来てます」と前向きにツイートしていた高藤も、「代表選考やり直しとかなったら流石に無理だろ」(原文まま)と不快感を示した。
死力を尽くして代表切符をつかみ取ったが、仮に選考見直しとなれば追う立場の方が優位に戦えると主張し、「単純に一度決まった選手と決めれなかった選手が試合するのはメンタル面でアンフェアだし。先に内定もらったのが不利になるのはおかしいし、スポーツはフェアであって欲しい」と訴えた。