大坂なおみ「21年に我が国の美しさを世界の皆様に」 五輪延期で複雑な胸中つづる
女子テニスの大坂なおみ(22)=日清食品=が28日、自身のインスタグラムなどを更新し、東京五輪の新型コロナウイルスの感染拡大による1年程度の延期について「命を救うのが一番大切。それこそオリンピック精神ではないでしょうか」と理解を示した。その上で「2021年に我が国の美しさを世界の皆様に見せましょう」と呼び掛けた。
四大大会2度の優勝を誇る日本女子のエースが、五輪延期について複雑な胸中をつづった。日本生まれの大坂にとって、東京五輪はやはり特別な存在のようで「延期のニュースが報道された数日前から、この思いをどうやって皆さんに伝えられるかずっと考えていました。残念という言葉だけでは言い表せない気持ちです」と率直な思いを明かした。
大坂は初五輪となる東京大会出場を目指し、2月には国別対抗戦のフェド杯予選(スペイン)に日本代表として出場して五輪出場条件を満たした。ただ、新型コロナウイルスの感染拡大は止まらず、全世界で未曽有の危機を迎えている。
この現状を踏まえ「スポーツは人々の心を繋ぎ、感動を与えるパワーがあります。しかし、今私たちがしなければいけないことはスポーツを救う事ではなく、世界中の人々が人種や国籍の壁を越えて、数多くの命を救うのが一番大切なことです。それこそまさにオリンピック精神ではないでしょうか」と、延期に理解を示した。
そして「日本人のみなさま2021年に我が国の美しさを世界の皆様に見せましょう。それまで、どうか健康に気を付けて、思いやりの心を忘れずに、みんなで頑張りましょう」と、長文メッセージをポジティブな呼び掛けで締めた。