塚原氏の陸上教室参加82人をPCR検査へ 主催者謝罪「冷静な判断をすべきだった」

塚原直貴氏
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 三重県の鈴木英敬知事は4月1日、自身のフェイスブックを更新し、陸上の08年北京五輪男子400メートルリレー銀メダリストの塚原直貴氏が先月28日に同県内で開催した陸上教室後に新型コロナウイルス感染が判明したことを受けて、同教室に参加した関係者、スタッフ82人に順次PCR検査を行っていくことを発表した。

 塚原氏が陸上部アドバイザーを務める富士通と鈴木知事などによると、塚原氏は28日午前9時頃から午後4時頃まで三重県鈴鹿市でイムラアスリートアカデミー主催の陸上競技講習会に講師として参加しており、同日午後6時頃に体調不良と発熱の症状が出たという。講習会では未就学児や小学生などを指導していた。イムラアスリートアカデミーはホームページに書面を掲載し「弊社として社会情勢を鑑みた上で、冷静な判断をすべきだったところを誤り、皆様に多大なご不安とご迷惑を招いたことについて事態を厳粛に受け止め、心よりお詫び申し上げます」と、謝罪した。

 富士通は新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止に必要な情報の提供について、従業員のプライバシー保護のため、感染者の氏名は公表していないが、今回は塚原氏の「自分の感染をお知らせすることで陸上競技関係各位をはじめ、多くの皆様に感染拡大防止に向けた取り組みの重要性をあらためてご認識頂けるのであれば公表したい。また、自らの感染による皆様へのご迷惑を最小限に止めたい」という強い申し出により、例外的に公表に踏み切ったという。

 塚原氏は08年北京五輪の男子400メートルリレーで1走として貢献(末続慎吾、高平慎士、朝原宣治の3選手と出場)。当時は銅メダルだったが、その後、優勝したジャマイカチームにドーピングが発覚し、19年に銀メダル繰り上がりが決定した。

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