IOC会場確保「非常に自信」 …も追加費用負担には後ろ向き「日本政府が責任」
国際オリンピック委員会(IOC)のデュビ五輪統括部長は2日、電話記者会見を行い、新型コロナウイルス感染拡大を受けた東京五輪の1年延期で懸案となる会場確保について「交渉は必要だが、非常に自信を持つことができる」と述べた。
重量挙げ会場の東京国際フォーラムや、報道陣が拠点を置く東京ビッグサイトは来年の先約が入っているが、同部長は「(各会場は)五輪の開催を光栄に思っていた。交渉は良い方向に向かう見込みだ」と楽観視した。
五輪延期で生じる追加費用の負担や、コスト削減につながるIOC関係者の利用ホテルの格下げといった対応策には後ろ向きだった。「大会組織委員会とIOCに追加費用は生まれる」としつつ、組織委のマーケティング活動が好調な点などを強調。「日本政府が責任を持つと約束し、IOCは支える用意がある」と語り、IOCが懐を痛めることは避けたい思惑がにじんだ。
延期は安倍晋三首相が提案し、IOCが同意する形で3月24日に決まった。森喜朗・組織委員会会長や東京都の小池百合子知事らが同席した電話会談で、首相がIOCのバッハ会長に「1年程度延期することを軸に検討してほしい」と伝えた。