スポーツイベント年内再開は困難か 米紙「再開は制限解除の最終段階」専門家指摘
米ワシントンポスト紙(電子板)は6日、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、中断や延期、中止が相次いでいるスポーツイベントについて、多くの専門家が「年内の再開は厳しい」との見方を示していると報じた。
同紙は国立アレルギー・感染症研究所で、ホワイトハウスのコロナウイルス対策本部の一員でもあるアンソニー・S・フォーチ氏が2021年初めまで「ワクチンの準備が整わない」と予想していること、スタンフォード大の感染症専門医のディーン・ウィンスロー氏が「大規模な観客をいれたスポーツを再開することは他のことよりも長く掛かる。緩めるのが早すぎると、第二波が起こる可能性がある」と話していることなどを紹介。感染症の研究で知られるジョンズ・ホプキンス大の上級研究員も「我々は失望に備える必要がある」と話しているとし、「スポーツの世界で最も恐れられている可能性は、多くの人が考えているよりも現実的になっている」と、年内にスポーツイベントを再開できない可能性を強調した。
現在、米国ではMLB、NBA、NFL、NHLの4大スポーツを含め、ほぼすべてのイベントが中断している。同紙は専門家の「スタジアムの開放はパンデミックによる制限を解除していく中の最終段階になる」との見方を紹介し、「最初のステップは社会的距離を維持したまま、人々が仕事に戻ること、そして旅行制限などが解除されること、これらの変更の後、初めて当局はスタジアムの開業の許可を検討できる」と、見解を示した。