鈴木大地長官 アスリートへ「みんなで一致団結して終息へ動き出すことが一番」

 スポーツ庁の鈴木大地長官(53)が8日、都内の文部科学省で記者との懇談に臨んだ。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、前日には政府による緊急事態宣言が発令された。不要不急の外出自粛が要請されている中、屋外で体を動かすことに頭を悩ませるアスリートも出てくるのでは?との質問に対し、自らの考えを明らかにした。

 「アスリートが世間の目があってなかなかトレーニングできないという話は、今の状況でこのような状態だと、そういう風な思いを持つのもわかるな、という気がする。今は、まずこのコロナに対してしっかりと、日本中、世界中のアスリートが一丸となって、まずコロナの感染防止をみんなで協力していくことを第一に考えていくべきなのだろうと思う。『来年の五輪、パラリンピックに向けてどうするんだ?』という選手の不安とか、ものすごくわかる。まずはこういう状況なので、コロナに対して全国民、世界中のアスリートを含めたみなさんで一致団結して、終息に向けて動き出すことがまず一番に考えなくてはいけないことだと思う」と話した。

 そして「今日、サッカー浦和の興梠(慎三)選手の発言が出ていたけど、少し不安があるような中でやるよりも、安心して、そういう状態でスポーツ活動をしたい、みたいな趣旨の話があったけど、おそらくリスクがある中でだましだましトレーニングしながら動いていくよりは、終息した上で、しっかりスポーツ活動をやる。今はそういう方向になっているのだと思う。まずはスポーツ、アスリート関係なく、一般国民とともに、終息に向けて動くという時期なのだろうと考えている」と語った。

 非常事態宣言を受けて、五輪・パラリンピック選手の強化拠点となる東京都北区の味の素ナショナルトレーニングセンター(NTC)と国立科学スポーツセンター(JISS)は5月6日まで使用停止となった。このことについて「アスリートに対して影響があるが、栄養、コンディショニング、メディカルの相談事業はこれまで通り行っていきたい。それよりもまず、今は一般人も含めた生命の安全を第一に考えていくべきだろうと判断した。今の環境の中で、アスリートのみなさんにはコンディションを維持してもらえるように頑張ってもらいたい。それに向けて、できうる限りのサポートはしていきたい。まずは生命、健康を守ることを優先すべきだと思っている」と思いを打ち明けた。

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