五輪延期で3000億円超の追加費用 負担どうする?橋本大臣「IOCと組織委で精査を」

 橋本聖子五輪担当大臣は17日、都内で会見を開いた。新型コロナウイルス感染拡大により1年延期となった東京五輪の追加費用負担について、「まずはIOC(国際オリンピック委員会)と(東京2020)組織委員会が合意のもとで精査をしていただき、協議を見ていくのが私たち(政府)の基本的なスタンス」と、引き続き注視する姿勢を示した。

 大会延期に伴う焦点は、3000億円超ともされる追加のコスト負担。IOC、組織委、国、東京都で負担していく方向だが、どこがどのような割合で負担するかは今後の協議で決まる。

 前日16日には、IOCと組織委が電話で合同会議を行い、大会準備に向けて両者が引き続き協議していくことで合意したが、費用負担については双方がけん制し合った。

 組織委の森喜朗会長は「(追加費用は)精査しないといけない。私どもは原則的にできることはする。IOCもともに考えていかなくてはいけない問題も出てくる」と協力を呼びかけ、IOCのコーツ委員長は「五輪ムーブメントにかかわる追加コストということであれば、それは負担する」と言葉を濁した。

 一夜明けたこの日、橋本大臣は「まずはIOCと組織委が合意のもとでどのように何をコスト削減するかについて精査をやっていただきたい。適切に、こういうものはIOCが(負担を)検討すべきではないかというものも含めて」と協議の主体となる両者の議論を注視する姿勢を示した。「IOCと組織委の間で(課題を)一つずつ精査していくのは非常にいいこと。しっかりと(協議の)動向を踏まえながら、国としてどう対応するかきちんと考えていきたい」と政府としてのスタンスを確認した。

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