コロナ禍の世界へ 羽生結弦が熱き呼びかけ「真っ暗だからこそ見える光があると信じてる」

 フィギュアスケート男子の五輪2連覇王者の羽生結弦(25)=ANA=が17日、日本オリンピック委員会(JOC)の公式ツイッターを通じて、コロナ禍に苦しむ人々への動画メッセージを送った。不要不急の外出自粛を呼びかけ、医療従事者への感謝、闘病する人々への思いを自身の言葉で語った。そして、自身も経験した3・11の東日本大震災の経験を交え「真っ暗だからこそ見える光があると信じています」と、うなずいた。

 羽生のメッセージは次のとおり。

 「皆様、こんにちは、羽生結弦です。辛いことや我慢しなくてはならないこと、そして制約がたくさんある毎日だと思います。生活が苦しい状況でもありますが、どうか不要不急の外出は控え、感染拡大防止のためにご協力をお願いいたします。

 僕たちアスリートはいつも応援の力を感じ、そして受け取っていくことで頑張れています。時にはプレッシャーになることもありますが、それらがあるからこそ頑張れるんだと思います。このような状況の中で未知のものに挑んでくださっている方々に心からの感謝を申し上げます。本当にありがとうございます。プレッシャーにもなるかもしれませんが、遠くから応援の気持ちを飛ばしていきたいと思います。

 そして、何よりも今、苦しみながらも闘病されている皆様、本当に苦しいと思いますし、想像を絶する恐怖とも闘っていらっしゃると思います。真っ暗闇なトンネルの中で希望の光を見出すことはとても難しいと思います。でも3・11の時の夜空のように真っ暗だからこそ見える光があると信じています。どうか無理をなさらず、周りにいる方々を信じて、頼ってください。そして、皆様が心からの笑顔で語り合える日々がくることを祈っています」

 羽生は優勝し、ジュニア、シニアの主要国際大会全制覇となる「スーパースラム」を達成した2月の四大陸選手権後、練習拠点のカナダ・トロントで3月の世界選手権(モントリオール)に向けて調整していたが、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により、中止となった。日本スケート連盟を通じたコメントで「来シーズンに向け、今の限界の先へと行けるよう、練習していきます」と、来季の現役続行を表明している。

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