サーフィン都筑有夢路 心優しいからこそ、手に入れられた強さ
東京五輪新種目のサーフィンで、昨年急成長を遂げたのが女子の都筑有夢路(19)だ。世界最高峰のチャンピオンシップツアー(CT)の参戦権を争う予選シリーズ(QS)の最高ランク大会で初優勝すると、日本女子初のCTフル参戦を決めた。新型コロナウイルスの影響で試合の延期が相次ぐ中、テレビ会議アプリ「Zoom」で単独インタビューに応じ、現在の思いを語った。
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都筑は非常に穏やかな性格だ。母・良子さんも「温和なタイプです。まさか競技をするタイプだとは思ってなかった」と語るほどだが、試合になると真剣な表情に変わる。最適な波を選び、得意なボトムターン(技に入る前にスピードを付けること)で波に乗る背中には、闘志がにじむ。
QS最高ランク大会の優勝も、都筑は「勝ちたいって気持ちが1番強かった。(色んな試合で)負けて悔しかった」と真剣なまなざしで振り返る。勝利を支えたのは「たくさんサポートしてもらった家族やトレーナーに、勝って恩返ししたかった」と、自分を支える人への感謝でもあった。
心優しい都筑だからこそ、手に入れられた強さがあるように思う。今後のさらなる快進撃に期待したい。(デイリースポーツサーフィン担当・田中亜実)