橋本五輪相、東京五輪“再延期なし=中止説”を否定「強い決意示された」

 橋本聖子五輪相は12日、閣議後の定例会見を行った。新型コロナウイルスの影響で1年延期となった東京五輪について、国際オリンピック委員会(IOC)のジョン・コーツ調整委員長が9日に「再延期するプランはない」と発言したことに言及。「再延期がなければ中止という発言は聞いていない。東京大会に向けた強い決意が示されたものと受け止めている」と、終息しない場合は中止となるという発言解釈を否定した。

 来夏までに新型コロナウイルスが終息するかは不透明な状況だが、21年夏への延期が決まった東京五輪の再び延期となる可能性については、東京2020組織委員会の森喜朗会長も「絶対ない」と否定している。

 橋本大臣は「コーツ委員長、森会長もそうだが、世界がウイルスに打ち勝った証、象徴として史上最高の大会になるだろうと述べられている。こうした(再延期を否定する)発言は来年の東京大会に向けたコーツ委員長の強い決意が示されたものであると受け止めている」とし、「日本のみならず、世界が新型コロナウイルスの終息に向けてめどを立てて結束していくことがまずは第一」と強調した。

 また、橋本大臣は新型コロナウイルスのワクチン開発を大会開催の条件にはしないとしていたが、コロナ禍の終息に向けためどについて「治療薬もしっかり開発されるべき」と言及。「世界がどのような状況になっていくかを注視していかないと、今の段階で(終息の)目処は立てられないのではと考えている」と述べた。

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