京産大ラグビー部・伊藤監督 オンライン指導は便利も「バーチャルの壁」痛感

 ラグビーの関西学生リーグで4回の優勝を誇る京産大が、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う大学の方針を受け、他の部とともに課外活動を禁止している。大学は3月29日に一般学生の感染を発表後、同30日には4月12日まで各部の課外活動禁止を発表し、4月6日には5月10日まで延長。さらに、5月1日には9月20日までの再延長を決めた。15年W杯イングランド大会日本代表で、今季から指揮を執る伊藤鐘史監督に(39)にラグビー部の現状や、抱いている思いを電話で聞いた。

  ◇  ◇

 伊藤監督にとっては、就任1年目から試練が訪れた。47年指導した大西健氏の後を受け、1月に母校の監督に就任した。もっとも、初めて実戦の指揮を執るはずだった4月26日以降、毎週末に入っていた試合は相次いで中止。計画の変更を余儀なくされている。

 Zoomを通じたトレーニングには便利さを感じていたものの、指導する際に膝をつき合わせられない『バーチャルの壁』を痛感し始めているという。それでもメニューによっては、選手におもり代わりとしてペットボトルなどを使わせる工夫を凝らしている。

 ラグビー部の理念、『いついかなる場合もチャンピオンシップを目指す集団であること』『何事にも学生らしく一生懸命ひたむきに取り組むこと』は、監督が変わっても継承されている。今を乗り越えた先にやってくる戦いの舞台で、京産大はどのような力を見せるのか。伊藤監督の手腕に注目している。(デイリースポーツ編集委員・高橋伯弥)

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