阿炎が結婚を発表 プロポーズは「籍を入れようか」愛妻からは時に厳しい言葉も
「大相撲7月場所」(7月19日初日、両国国技館)
幕内阿炎(26)=錣山=が29日、結婚していたことを公表した。都内の部屋で稽古後、電話での代表取材に応じた。お相手は「3歳下」の一般女性で同郷、埼玉県出身。今月24日に婚姻届を提出した。都内ですでに同居を始めている。
「(結婚は)2人で相談して。早めにしようかって。場所前にというのはありましたね。場所中に考えたりしていたら場所に影響する。場所前に籍を入れるつもりだった。すっきりした状態で場所を迎えたかった」と、晴れやかな心境。
新型コロナウイルスの影響で家族、知人にも電話での報告。「みんなからお祝いの連絡が来て、祝われて良かったなって。籍を入れて良かったと思う。親がやはり一番、安心してくれて。結婚を話した時も『良かったね』って言ってくれて。(コロナで)会えないですけどね、喜んでくれているのが本当にうれしい気持ちになった」と、かみしめた。
愛妻とは交際3年。3月までは看護学校に通っており、卒業後に結婚するのが自然の流れだった。師匠の錣山親方(元関脇寺尾)に報告した際は「良かったな。これで落ち着けるかな」と祝福されたのもうれしかった。
プロポーズに関しては「結構さらっとした感じでしたよ。『結婚しようか、籍を入れようか』って。相手は『うん』って。もう結構、長く付き合っているので」と照れた。
知り合ったのは互いの故郷、埼玉県越谷市。知人の紹介だった。同じ小学校で夫人は当時から阿炎のことを知っていた。共通の知人も多く、交際に発展。「本当、フィーリングが合った。自分は野生児みたいなところがあるので。自分のお母さん、お姉さんも看護師なので。向こうのお母さんも看護師をやっていたので、そういう流れもあったのかな」と、夫人と一緒の時間が落ち着いた、という。今後、夫人が看護師を目指すなら「本人がやりたければすればいいと思う。やりたいことはやった方がいいと」賛成する。
気さくな人柄と言動で人気ながら、昨年はSNSで不適切な投稿をし、日本相撲協会から注意を受けた。「(奥さんは)毎日ニュースを見てたみたい。『やらかすなよ』って。年下とか関係ない。言う時は言ってくれる。『さすがにあれはだめでしょ。洸助くん(阿炎の本名)らしいけど、次はやらないように。それも経験』と言われた」と、時に厳しく諭してくれる存在でもある。
交際3年の間、阿炎の成績も急上昇。去年は全場所で勝ち越した。「そう言われればそう。験がいい。(妻は)相撲には口出ししてこない。仕事に口出ししない、そこは大きかった」と、勝利の女神になっている。
新型コロナウイルスの影響で外出もできず、指輪もこれから。挙式なども未定だ。
料理上手で胃袋もつかまれた。豚のどんぶり、スパゲティなど「うまい」と絶賛。体を気遣い、サラダも欠かさず出してくれる。
この日の稽古は申し合いを行うなど調整ペースは上がってきた。「一番取ったら手洗い、うがいして。砂が付いたら手を洗って。きょうは6、7番くらい」と、感染予防も徹底している。
7月場所へ向け、責任感も増し、三役奪回に挑む。「籍を入れてすぐ負け越すのは嫌。先場所は負け越しているし、しっかりここで土俵の上で自分を出したい。昔から言っている。初優勝を目指しているのは変わらない。ちゃんと仕上げていきたい。今は7月場所に向け、それだけを考えて意識を持っていかないといけない」と気合をみなぎらせた。