レスリング五輪代表・文田健一郎「プラスだった」コロナ自粛期間「今年でも来年でも金」
レスリング男子グレコローマンスタイル60キロ級で東京五輪代表に決まっている文田健一郎(24)=ミキハウス=が6日、約3カ月ぶりに東京・味の素ナショナルトレーニングセンターで再開された日本代表の強化合宿に参加し、オンラインで取材に応じた。新型コロナウイルスの影響で来夏に延期となった東京五輪について改めて言及し「(延期は)目標が先に延びただけ。このまま強化を続ければ今年でも来年でもしっかり金メダルは獲れる。来年に向けて、もっともっと伸ばしていける」と変わらぬ自信を口にした。
必殺技「反り投げ」を武器に、17、19年と世界王者に輝いている文田。しかし、金メダル候補として迎えた五輪イヤーにまさかの1年延期が決まり、「(延期は)考えてもいなかった。気持ちが不安定になり、1年モチベーションを持ち続けられるか…」と当初は不安に駆られたという。
それでも、約2カ月の自粛期間も腐ることはなく、自宅でYouTubeのトレーニング動画を参考にするなど1人での練習を地道に継続していくうちに「どうやって自分を強化するか考える時間が多くてプラスだった」と気持ちは前向きに転じた。
久々の合宿再開となったこの日はスパーリングは行わず軽めのメニューだったが、自身の動きを確認し、「もっと落ちているかと思ったが、技の感覚やレスリングの勘はそこまで落ちていない。思ったより動けていてホッとしている」とブランクによる不安を一掃。グレコ代表の松本慎吾強化委員長も、現在の文田のコンデションについて「いつでも戦える。今月東京五輪が開催されたとしても準備できる」と太鼓判を押した。