大相撲 中川親方が謝罪「申し訳ありません」弟子への不適切指導で部屋閉鎖
大相撲の中川部屋が閉鎖される方向であることが11日までに分かった。師匠の中川親方(54)=元幕内旭里、本名増田憲治、大阪府出身=による弟子への不適切な指導が原因とみられ、関係者によれば暴言などがあったという。
この日、日本相撲協会関係者が「そういう事案に関し双方(親方と被害力士)からコンプライアンス委員会が聞き取りした」と話した。聴取内容をもとに13日に開かれる臨時理事会で中川親方の懲戒処分が協議される。
中川親方は部屋関係者を通じ、「ご迷惑をお掛けして申し訳ありません。今は何もお答えできない。また改めてお時間を取らせていただきます」とコメントした。
大相撲は17年に元横綱日馬富士による暴力事件が起きて以降、再発防止に努めてきた。18年10月、「暴力決別宣言」を策定。親方や番付上位の力士ほど、暴力に関して重い処分を下す方針を示してきた。
ただ、18年の冬巡業で元幕内の貴ノ岩が付け人を暴行し、引退。19年9月に元十両貴ノ富士が2度目の暴力問題で引退に追い込まれた。コロナ禍の中、7月場所(7月19日初日、東京・両国国技館)を前に、また不祥事が起きてしまった。
部屋閉鎖となれば、7月場所に出場する力士らは他の部屋への転属が必要となる。
中川部屋は相撲協会を退職した元春日山親方(元幕内浜錦)が率いていた旧春日山部屋を、中川親方が17年1月に継承。所在地は川崎市で、7月場所の番付では幕下以下9人の力士が在籍している。同親方は協会の審判委員を務めている。