空手組手・篠原浩人の引退後…「野望しかない」 夢の転身にこっそり期待

 6月22日、全競技初となる東京五輪日本代表の再選考が決まった。空手組手の男子67キロ級と女子61キロ級。コロナ禍で五輪ランキングのポイント対象大会だった3月のプレミアリーグ(PL)ラバト大会(モロッコ)が中止となったため、一度はその時点のランキングで代表を決めたが、世界空手連盟(WKF)が来年代替大会の実施を決め、選考の見直しが決まったからだ。僅差で一度は代表切符を逃したが、再びチャンスを手にした男子67キロ級の篠原浩人(31)=マルホウ=がこのほど、デイリースポーツの取材に応じ、複雑な胸中を明かした。

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 32歳で五輪を迎える。五輪後は引退を決めている。しかし体力的な衰えが「気になることはない」そうだ。

 大学卒業後は、当時非五輪種目の空手を続けるために所属先を自ら探すなど、苦労を重ねた。葬儀会社で働きながら競技を続ける時期も経験した。五輪種目採用へ向けた活動も手伝った。採用後は周囲の応援の声が増えたことも実感したという。

 地道に歩んできたからこそ、喪失感は大きかった。今はただ、試合をして決められる、純粋で前向きな喜びが伝わってきた。

 ちなみに五輪後は「野望しかない」そうだ。がっつり稼ぎたいと言うが「お金の亡者とか言い出したら、やらしい感じになるので…」。金メダリストからお金の亡者へ? そんな夢の転身を、こっそり期待しています。(デイリースポーツ空手担当・國島紗希)

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