競泳エース木村敬一「もらった1年…わくわくしている」来夏延期東京パラの日程発表
東京五輪・パラリンピック組織委員会が新型コロナウイルスの感染拡大で来年夏に延期されたパラリンピックの会場と詳細な競技日程を3日に発表した。五輪と同様に延期前の枠組みを維持。日付は1日ずつ前倒しとなり、開会式は8月24日午後8時から行われ、9月5日の閉会式まで13日間の日程で22競技、539種目を行う。競泳男子のエースで悲願の金メダルを狙う木村敬一(29)=東京ガス=は、6月下旬に東京都内で本格的な練習を再開。1年の延期を前向きにとらえている。
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-大会が延期に。
「スポーツをやっている場合じゃない。しょうがない。ロックダウン(都市封鎖)で生活が止まりはじめたので(拠点の米国から)帰国した」
-あと1年余りある。
「もらった1年、どう充実させてやろうかと、わくわくしている。一方では本当に(大会が)あるのかなという思いもある。選手はやると思って準備をするしかない」
-感染症対策も大変。
「目が見えないとソーシャルディスタンス(社会的距離)が取りづらいし、物に触れる機会も多い。(手指を)清潔に保つなど、普通のことしかできない」
-米国での成長は。
「日本は東京大会に向け練習環境、サポート態勢が充実しているが、(あえて)そうではない方を選んだ。自分で選択し、成果を上げられたことが自信となっている」
-金メダルへの思い。
「銀メダルは持っている。競泳を続けているということは、金メダルを目指す以外に意味はないという思いがある」
-東京大会は社会にどんな影響を与えるか。
「障害がある人の活躍を知ってもらえれば、それが全ての一歩になる。共生社会の実現にどうアプローチしていくのか、踏み出す機会にはなる」
-本番に向けて。
「日本の祭りとしてみんなと一緒に楽しみたい。僕にできることは(競技)パフォーマンスを上げて、パラリンピックという大会自体を盛り上げることだ」