羽生 卒論の完成を明かす「勉強にすごく集中できていて」
フィギュアスケート男子で、五輪2連覇王者の羽生結弦(25)=ANA=が23日、日本テレビ系のチャリティー番組「24時間テレビ」にビデオ出演した。
新型コロナウイルス感染拡大が懸念される日々を過ごす中「マスクをして、できる限りの所は消毒して、みたいなことをひたすら頑張ってやっているつもりです」と羽生。練習では必ず、ウイルスの多い床と接するスケート靴に触らなければならないため、気を遣っているという。
羽生は現在、早大人間科学部通信教育課程に在学中。番組テーマの「動いたこと」として、卒業論文を完成させたことを明かした。
「練習する時間が少なくなったからこそ、勉強にすごい集中できていて。自分の論文を完成させられたことが1番動いたことかなと思っています」と羽生。概要については「フィギュアスケートにおいて、モーションキャプチャ技術がどれだけ使えるかと、どういう風な展望があるかをまとめた論文です」と説明した。
動作解析で用いられる3Dモーションキャプチャを自らの体につけ、陸上でジャンプを跳ぶことで、トリプルアクセルをデジタル化させたという。またナレーションでは、将来的に選手の技術向上やAI採点など、スケート界の発展に役立てたいという思いの上に完成した論文であると伝えられた。
また、コロナ禍に対して「病床数が増えれば増えるほど、医療の最前線で、本当にウイルスと戦う方々ってすごく大変だなっていうのは常日頃感じていて。ウイルスをまずは自分に感染させない、そこからまた広げないことをすることこそが、1番の皆さんへの応援じゃないかな。感染拡大につながるような行動をしない選択をするだけで、僕たちは回復した未来へ向かって動けているんだなと思っているので」と語り「少しの不安もなく、少しの心配もなく、自由に演技して、自由に声を出して、自由に笑える、自由に泣ける、そんな日が来ることを願っています」と思いを述べた。
22日のオープニングにビデオ出演した際には「2020年、世界は変わってしまいました。ただ、今、みんなで少しずつ動き出しています。離れていても心は共に前に進みましょう。僕の1歩もあなたの1歩も、誰かの明日を変える1歩かもしれません。それでは43回目ではなく、新しい日常での1回目。24時間テレビ 動く スタートです」と呼びかけていた。