佐藤琢磨V「夢にも思っていなかった」3年ぶり2度目のインディ500優勝

 「インディアナポリス500マイル・決勝」(23日、インディアナポリス)

 佐藤琢磨(43)=ホンダ=が3年ぶり2度目の優勝を果たした。同シリーズ今季初勝利で通算6勝目。佐藤はインディ500自己最高の3番手から発進。順調に上位を走行し、終盤に首位に立った。元F1ドライバーで、今季はインディカー・シリーズ11シーズン目。2017年に日本人で初めてインディ500を制し、複数回優勝は104回の大会史上20人目。今回は新型コロナウイルスの影響により無観客で実施された。

 日本人初優勝の快挙から3年。佐藤が伝統レースの頂点に戻ってきた。「2度目の優勝なんて夢にも思っていなかった。幸運に恵まれた」。Vサインの両手を突き上げ、恒例の勝者が飲む牛乳をかぶった。

 3番手発進から安定した周回を重ね、終盤はインディカー・シリーズ通算49勝のディクソン(ニュージーランド)と競り合った。173周目に追い抜き、実質トップに。巧みにペースを操り、猛追をかわした。「燃費がきつかったけど何とか持たせた。ぎりぎりだった」。残り5周で事故が発生し、セーフティーカーに先導され歓喜の瞬間を迎えた。

 2012年は2位だった最終周に追い抜きを仕掛けてスピンした。当時も現在と同じレイホール・レターマン・ラニガン・レーシング所属で「彼らを失望させた」と胸を痛めていた。18年に復帰したチームで8年前の無念を晴らし「個人的な野望は17年に達成している。これで任務完了だ」と喜んだ。

 104回目のレースで複数回優勝者は20人目。円熟味を増すベテランは「40歳をすぎてもレースをしているなんて夢の中で生きているみたいだ。まだ成長できている」と感慨に浸った。

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