朝乃山「秋場所こそ優勝」千秋楽V逸の先場所「糧にして頑張る」
大相撲の大関朝乃山(26)=高砂=が25日、都内の部屋で稽古後、電話での代表取材に応じた。「今は基礎をして、あとはぶつかり(稽古を)してます」と順調調整。相撲を取る稽古も31日の番付発表後から行う予定だ。
7月場所、新大関場所は12勝を挙げ、千秋楽まで優勝争いしたが、照ノ富士に敗れた。「一番は、やっぱり悔しかった。大関、横綱という地位は責任感もあるし、下の番付には負けられない立場でもあるし、常に優勝争いに加わらないといけないという立場なので、結構そういうプレッシャーはあるけど、7月場所ではしっかり1日1番自分の相撲は取れたと思うので。んー、まぁ2桁勝利の次、そこが大事な問題だったけど、連敗するのも自分の弱かったというところ」と反省した。
13、14日目に連敗した際は今まで感じなかった看板力士としての重圧があった。「今までの連敗よりは違うものを感じた」。ただ、悔しさも千秋楽まで。「やっぱり悔しいという気持ちあったけどいつまでも引きずっててもだめなので。それを糧にして頑張るという、よし、また頑張ろうという風にして切り替えてました」と言う。
先場所千秋楽、師匠・高砂親方(元大関朝潮)からは「最後いい相撲だった」と言われた。「いい勉強の場所だっただろ。課題はあると思うから自分で見付けて、稽古して頑張れ」とハッパもかけられた。
先場所の映像は「負けた相撲は見た」と言う。「負けた相撲は3番あったので、一番を3回くらい繰り返し見たのはある」と、反省を胸に刻んだ。
両横綱が休場し大関として横綱戦も待望する。「横綱を倒さないと上にはいけない。前頭と大関の地位で優勝するのは全然違う。思い出せば優勝したかったですけどね。そんなに甘くはなかった。秋場所こそ優勝したいと思う」と雪辱を期した。
師匠は12月に定年を迎える。11月場所までに横綱昇進チャンスはまだある。「そんなん無理ですよ~」と言いながらもあきらめない。「そう思って自分に厳しくいこうと思います。師匠が11月(場所後)に定年なので、少しでも期待に変えていきたい」と語った。
先場所前に個人トレーナーと契約。週3回、上半身、下半身と7種目のメニューを組み鍛えている。「今回は巡業もなくてやる期間が多いので、相撲の動作と一緒のような筋トレの仕方、重い筋トレもありますけど、体幹とかバランス感覚の筋トレもやっている」。肉体も進化させ、秋場所で大関初Vへ突っ走る。