リオ五輪代表の古賀が激白 ドーピング違反判明当時は「死がすぐ隣に」
「競泳・東京都特別水泳大会」(29日、東京辰巳国際水泳場)
競泳男子で16年リオ五輪代表の古賀淳也(33)=スウィンSS=が50メートル背泳ぎに出場し、25秒04の組1着でゴールした。ドーピング違反の停止処分を今年5月14日に終え、2年4カ月ぶりの復帰戦に「本当にうれしい」と喜びを語った。
09年世界選手権で100メートル背泳ぎを制した古賀は、18年3月の検査で禁止物質に陽性反応が確認され、ドーピング違反で国際水連から資格停止処分が下された。違反の判明後2~3週間が一番きつかったと明かし、「僕自身の感覚でいうと、死ぬのがすぐ隣にあって、ベランダも飛び越えれば楽になるのかなとか、被害妄想があったり、散歩しているだけで涙が出てくるとか」と、当時を振り返った。
そんな中で支えになったのが制作活動だ。友人で画家のyutaokudaさんと「以前から制作をして趣味というか、自己満足の領域でそういう活動をちょこちょこしていた」と古賀。資格停止後も制作を続け、「ちゃんと自分で進んでいっていると自覚を持てる趣味というか。ポジティブに気持ちを持てる要因だった」と明かした。
今夏に行われる予定だった東京五輪。1年延期になったことで、東京五輪出場への道に光が差した。「狙えるのであればもちろん狙いたい。出られるのなら全力を尽くして出場権を獲得してメダルも狙っていきたい」と意欲を見せる。復帰戦での勢いを弾みに、背泳ぎ元世界王者がまたここから再出発を図る。