池江璃花子が涙の復帰戦!594日ぶりレースは組1着で目標タイムもクリア!
「競泳・東京都特別水泳大会」(29日、東京辰巳国際水泳場)
白血病で長期休養した競泳の池江璃花子(20)=ルネサンス=が2019年1月13日の養和スプリント以来、594日ぶりに競技会に出場した。自身が日本記録24秒21を持つ女子50メートル自由形で組1着、26秒32をマーク。約1年7カ月ぶりの実戦ながら、目標に掲げる10月の日本学生選手権(インカレ)の派遣標準記録(26秒86)を突破する、驚異的レースとなった。
池江はレース後、プールに向かって一礼。プールサイドを歩きながら、目頭を押さえ、涙を流した。
28日にマネジメント事務所を通じて出したコメントでは、今大会を「この数カ月間練習してきた今の自分の実力を確認する場」と位置づけ。26秒8を切ることが目標であるとし「不安な毎日が続いているので、病気と闘っている方やいつも応援してくれる方々に私のレースを見てポジティブな気持ちを持ってもらえたらいいなと思っています。どのような自分を見せることができるのか、私自身も楽しみです!」としていた。
◆池江の経過
2019年2月12日 SNSで白血病であることを公表
3月6日 ツイッターで「思ってたより、数十倍、数百倍、数千倍しんどいです」
5月8日 公式ホームページ(HP)を開設し「最後まで頑張りたい、負けたくない」と手書きメッセージを掲載
6月5日 5月末に一時退院していたことを公式HPで報告。病気公表後、初めて写真を公開
9月6日 一時退院中に日本学生選手権を観戦(8日まで3日間連続)。病気公表後、初めて公の場に姿を見せた
12月17日 SNSや公式HPで退院したことを報告
2020年2月19日 テレビ朝日「報道ステーション」に出演。テレビ出演は病気公表後初
3月17日 SNSで病気発覚以降、406日ぶりにプールに入ったことを報告
5月18日 SNSで「今のありのままの自分を見てもらいたい」とウィッグ(かつら)を取った短髪姿を初めて披露
6月16日 競技復帰へ向け西崎勇コーチのもと、新たな指導体制でトレーニングを行っていくことをマネジメント事務所が発表
7月2日 報道陣に練習を公開し、パリ五輪出場を目指すとあらためて表明。「病気の方たちにここまでまた強くなれるんだよって知ってもらいたい気持ちや、中途半端なまま水泳を終わらせたくない気持ちもあった」と語った
7月23日 東京五輪1年前を迎え、国立競技場で「逆境からはい上がっていく時には、どうしても、希望の力が必要」「希望が、遠くに輝いているからこそ、どんなにつらくても、前を向いて頑張れる」などとメッセージを発信