池江の復帰戦に仲間も驚く 大橋悠依「普通に速い」「水泳界も勢いがつく」
「競泳・東京都特別水泳大会」(29日、東京辰巳国際水泳場)
女子100メートルバタフライが行われ、19年世界選手権で400メートル個人メドレー銅メダルの大橋悠依(24)=イトマン東進=が出場し、59秒16で組2着だった。大橋は「久しぶりだったので緊張はした。そういうのが出たかな」と試合を振り返った。
新型コロナウイルスの影響で、2月中旬のコナミオープンを最後に約半年間、実戦から遠ざかっていた。2月下旬にはスペインで高地合宿を行っていたが、現地でのコロナ感染拡大を受けて3月中旬に打ち切りとなり緊急帰国。その後も「いつかは試合ができると思っていた」と国内で調整を続けてきた。
また、この日は白血病で長期休養していた池江璃花子(ルネサンス)が約1年7カ月ぶりのレース出場となった。池江の泳ぎは見られなかったが、電光掲示板でタイムを確認し「普通に速いしさすがだな」と大橋。「池江選手が戻ってきてまた水泳界も勢いがついていく。自分もしっかり引っ張っていけるように頑張りたい」とうなずいた。
同学年で親友の今井月(るな、20)=東洋大=は、盟友の復帰に「久しぶりにレースに璃花子がいるなって。本当に良い泳ぎをしてるなと思った」と感慨深げ。「璃花子もすごく頑張ってるし、自分も負けないように、璃花子に刺激を与えられるような泳ぎができたら」と表情を引き締めた。
池江は2024年のパリ五輪出場を最大の目標に掲げている。日本代表の平井伯昌ヘッドコーチ(57)は「スタートでまだ力がないのかなと思うところもあったけど、浮き上がってから加速していくところは往年の片りんが見られたので頑張ってほしい」とエールを送った。