大坂なおみ負傷棄権 棄権撤回の準決突破も暗転…左太もも裏けが、全米オープンに不安
「女子テニス・ウエスタン・アンド・サザン・オープン」(28日、ニューヨーク)
女子シングルス準決勝で世界ランキング10位の第4シード、大坂なおみ(22)=日清食品=が第14シードのエリーズ・メルテンス(ベルギー)に6-2、7-6で快勝した。しかし、29日の決勝は、左太もも裏のけがのため棄権した。大坂は26日に4強入り後、黒人男性銃撃事件などの人種差別に抗議するために一度は棄権を表明。大会主催者も抗議に同調して27日予定の準決勝を延期したことで、棄権を撤回した。
人種差別への抗議、そして棄権表明の撤回で一気に注目を集めた試合で大坂が重圧をはねのけ、実力を誇示した。「負けることなんてあってはいけないと感じていた。勝ててうれしい」と、安どの表情を浮かべた。
ストレート勝ちながら、試合時間が2時間を超える熱戦となった。第2セットは2-0から4ゲームを連取される苦しい展開。そこから4-4に追い付くと、迎えた第9ゲームは0-40からしぶとくブレークポイントをはね返してキープ。タイブレークでも勝負強さを発揮し「苦しい状況を攻略できた経験は、この先の助けになる」と胸を張った。
ただ、決勝は左太もも裏のけがのため棄権。「申し訳なく思う。準決勝の第2セットのタイブレークで左太もも裏を負傷し、思うように回復しなかった」とコメントした。31日開幕の四大大会、全米オープン(ニューヨーク)に向け患部の状態が気にかかる。