照ノ富士、一気に31人抜き!幕尻からV字回復の東前頭筆頭「予想より上がった」

 「大相撲秋場所」(13日初日、両国国技館)

 日本相撲協会は8月31日、秋場所の番付を発表し、7月場所で5年ぶりの復活優勝を果たした元大関照ノ富士(28)=伊勢ケ浜=は、幕尻から一気に東前頭筆頭に番付を上げた。大関奪還も視界に入り、リモート会見では注目に応える活躍を約束した。上位総当たりへトレーニング漬けの日々を送り、すでに相撲を取る稽古も全開。序盤戦で対戦が予想される横綱、大関を倒せば連続Vも十分に可能だ。

 照ノ富士が一気に31人を抜き三役目前まで地位を回復させた。「予想より上がった。その分、責任がある。このくらいやってくれる、というので上げてくれたと思う。頑張らないと」。期待の大きさに気を引き締めた。

 8場所前は序二段だったのが、大関が視界に。「近づいてきた。そういう思いがないと相撲が取れない」とキッパリ。一方で「特に(大関に)戻りたい意識はない。一場所一場所集中して、その後に結果が付いてくれば」と冷静に見据えた。

 上位総当たりは約3年ぶり。序盤戦で大関、横綱を食えば連続Vも現実味を帯びる。「上位みんなと当たるから、できるだけ多く勝ってチャンスを逃さずつかみたい」。パソコンの画面越しに気合が伝わった。

 初優勝した15年夏場所後に大関昇進。両膝負傷、内臓疾患も重なり14場所で大関を陥落した。何度も引退を決意するほどのどん底からはい上がり、先場所は史上最大の復活劇。コロナ禍に沈む人々を勇気づけた。

 地獄を知るからこそ気を緩めない。「楽しみは稽古と筋トレ」とストイック。8月上旬にはもう相撲を取る稽古を再開し、関取衆との申し合いも全開だ。

 怪力を生かしたかつての豪快相撲を再び見せたいかと問われると「ごめんなさい、できません。それでケガしたとみんなに言われている」とお断りした。故障と向き合った日々が心を成長させた。「(元大関の)意地とかいうのは序二段の時に捨てている。できることは全部やるだけ」。28歳、まだまだ強くなる。

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