柔道五輪代表の新井千鶴「近づくけど遠のく…」リオ落選に続く悲運の延期もブレずに来夏照準

 柔道女子70キロ級で東京五輪代表に決まっている新井千鶴(26)=三井住友海上=が7日、オンラインでの合同取材に応じた。新型コロナウイルスの影響で東京五輪が1年延期となったことについて「中止にならなくてよかった。延期という形で、東京五輪に出場できる希望がまだ持てただけ良かった」と語った。

 2月の五輪代表内定後、コロナ禍により練習自粛を余儀なくされたが、6月から徐々に練習を再開。8月からは乱取りなどの本格的なメニューも開始し、10月以降の大会再開に備えて、課題である組み手強化に取り組んでいるという。

 ただ、現在も来夏の大会開催に向けては予断を許さない状況であることには変わりない。五輪開催を巡る情報は絶えず耳に入ってくるというが、「いかに動じず、自分の目標や目的を持ち続けてぶれずにやっていくか」「自分の人生、五輪を含めて“絶対”はない。(五輪中止を含めた可能性も)頭には入っている」と心構えを明かし、「不安に思うより、今をしっかり大事に目を向けないと先はない」と、自身が今できることだけに集中する考えを示した。

 新井自身は、16年リオデジャネイロ五輪の代表有力候補でありながら直前に逃した経緯もあるが、今回ようやく五輪切符を手にしながらも、もどかしい日々が続く。

 「試練というか、(五輪が)近づくけど遠のくという感じですけど、こういう過程があるからこそ心技体でさらに成長していけるかな」と正面から受け止め、「(過去を)振り返っても試練がある中で諦めずに自分を信じて進んできたからこそ今がある。この先、何があってもぶれずにやっていきたい」と、自身の競技人生を踏まえながら困難を糧にすることを誓った。

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