千代の富士優勝額がJR両国駅に設置 九重親方「弟子として誇り」「地元の守り神に」
大相撲で史上3位となる31度の優勝を誇る第58代横綱千代の富士(故人)の優勝額が8日、JR両国駅に設置され、除幕式が行われた。額は1985年九州場所優勝時のもので、式には次女でモデルの秋元梢ら家族、元女子レスリングの吉田沙保里、ボクシング元王者の山中慎介らが参加した。
主催者の秋元剛氏(千代の富士の長男で株式会社秋元取締役)が以下の通りあいさつ。
「本日ここに第58代横綱千代の富士の優勝額がJR両国駅に設置され、除幕式を執り行うことができますのは誠に喜ばしい限りであります。
父、千代の富士貢は幕内最高優勝31回、通算勝ち星1045勝、昭和63年5月場所7日目から11月場所14日目までの53連勝と数々の記録を打ち立て、さらには平成元年、角界初の国民栄誉賞を受賞するなど、昭和を代表する大横綱として、国民に愛された力士でした。
毎日新聞社が制作し、優勝力士に寄贈される優勝額をより多くの方に見ていただきたいという私どもの思いから、JR両国駅の設置が実現した次第でございます。全部で31枚存在する千代の富士の優勝額の中から、千代の富士の故郷である北海道松前郡福島町、福島町総合体育館に飾られていた1つをここ両国駅に贈呈していただきました。
昭和61年から34年の時を経て、大相撲ゆかりの地であるここ両国に優勝額が戻ってきたことに特別な思いが込み上げてきます。今回の優勝額の設置にあたり、多数の方々にご協力をいただきました」
先代から部屋を継いだ九重親方(元大関千代大海)はコロナ禍で式は欠席したが、以下の通りコメントした。
「本日、第58代横綱千代の富士優勝額展示・除幕式の開催、誠におめでとうございます。両国は相撲の聖地であり、ここ両国駅に我が師匠の勇ましい姿の優勝額が展示される喜びは弟子として心から誇りに思います。
師匠が勝ち星を重ねて獲得された31枚の優勝額のうちのこの1枚、昭和の横綱千代の富士の筋骨隆々の肉体から繰り出される稲妻のような上手投げ、美しい土俵入りの姿をいつまでも語り継がれることを願います。
また、相撲では横綱は神様と言われています。地元の皆様の守り神のように両国駅をお使いの多くの皆様を見守ってくださると思います。
私は師匠から部屋を引き継ぎ4年が経ちました。これからも師匠の相撲道を受け継ぎ、部屋の繁栄、相撲の発展に変わらず努力してまいります」。