１０月からスポーツ庁長官に就任することが決まった陸上男子ハンマー投げで０４年アテネ五輪金メダリストの室伏広治氏（４５）が１１日、都内で取材に応じた。前任の鈴木大地長官の任期満了に伴い、組織委などで東京五輪のスポーツディレクターなどを努めてきた室伏氏に白羽の矢が立った。

　室伏氏は「心身共に健全に、心と力を寄せていきたい」と、所信表明。組織委のスポーツディレクター、日本オリンピック委員会（ＪＯＣ）の理事などの職は退き、長官としての仕事に従事する。来夏に延期された東京五輪については「大会に向けて、組織委、国と連携しながら取り組んでいく」とし、「感動してもらえるスポーツ界を目指して行きたい」と、意欲を語った。

　インターネット上には「室伏長官、字面が強い…」、「名前だけで日本を救いそうなぐらいめっちゃ強そう」など期待の声が並ぶ。アスリートとして数々の伝説を持つ鉄人は「やることはたくさんある。（ハンマー投げの鉄球より）はるかに重い任務」と、気を引き締めた。