大坂なおみは「進化を求めている」専属トレーナー明かす復活の要因
「全米OPテニス・第12日」(11日、ニューヨーク)
女子シングルスで決勝に進出した大坂なおみ(22)=日清食品=の専属トレーナー、中村豊氏(48)が11日、共同通信のインタビューに応じ、新型コロナウイルス禍の中で開催された大会で復活を遂げた要因などを語った。ビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ)との決勝は、12日午後4時(日本時間13日午前5時)に開始予定。また、男子シングルス準決勝は第2シードのドミニク・ティエム(オーストリア)と第5シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)が勝ち、13日の決勝で対戦することになった。
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-6月から大坂のチームに加わった。
「(2019年1月に初めて)世界ランキング1位になった後は周囲からの期待に応えられず、何かきっかけが欲しかったのだと思う。コロナで自分を見つめ直していた時期で、彼女も『今よりも進化した自分を求めている』とのことで取り組みが始まった」
-以前は元世界1位のマリア・シャラポワさん(ロシア)も支えた。
「これまで培ってきた経験を大坂選手にも注いでいきたいと思った。6月からはフットワークを改良するため、下半身や体幹を鍛えてきた。守備範囲が広くなっているのはその成果」
-大会期間中はコロナ感染防止対策で、借り上げた家でチーム全員が共同生活している。
「前哨戦から3週間以上を(一つ屋根の下で)過ごし、チームの結束力が強くなっていることが好成績にも結びついている。お互いのことを理解し、全員が同じ方向を向いて戦っている」
-大坂は人種差別への抗議マスクでも注目を集める。彼女の人間性は。
「黒人女性でもあり、日本人でもあり(両親の人種が異なる)ミックスでもある。彼女と接することで僕らも学んでいる。とても純粋な子できらきらした目で話す。人間的にも器が大きい」
-今後について。
「22歳だし、伸びしろは大きい。21年のシーズンや東京五輪も目標。ピークが5年、7年と続くようにサポートしていきたい」