柔道GS東京 コロナ対策で選手を“完全隔離”プラン 費用捻出へ大会地味化?
全日本柔道連盟の中里壮也専務理事は14日、オンラインで取材に応じた。男子66キロ級の東京五輪日本代表最終選考会も兼ねる、12月開催予定の国際大会グランドスラム(GS)東京大会(代々木第一体育館)に向けて、新型コロナウイルス感染防止に伴う海外選手の入国条件の緩和を関係各所に求めると同時に、宿泊ホテルへの“缶詰め”など独自の感染防止策を用意していることを明かした。
来夏の東京五輪に向けて11日に内閣府が開催した各競技団体との連絡会議で、各団体は、日本入国時に設定されている14日間の隔離期間の緩和などを求めている。全柔連も同調する形で、「(現在は)原則入国できない国があるが、五輪出場権を得るための大会になるので公平でないのは困る」と中里専務理事。「全く自由に入国させてくれとは求めてない。入国後も検査をするとか、色んな条件をつけて制限を緩和してくださいとお願いしている」と説明した。
GS東京開催に向けては、選手や関係者に移動のための専用車両を用意し、ホテルの確保など、感染防止のための独自策を検討しているという。「公共交通機関を使わない。ホテルに入ったら出ず、食事も部屋でとる。完全隔離で準備している」と“缶詰め”プランをぶち上げた。
ただ、このような感染対策にかかる追加費用は、主に日本側が負担することになる。出場料の値上げも検討しているというが、「費用はかなりかかる。(会場等の)飾り付けは減らしつつ、そっち(コロナ対策)の費用を捻出したい」と“地味な大会”になる可能性を明かし、「(会場は)かなり色あせると思う」と苦笑いした。