車いすテニスの第一人者で、今月の全米オープン男子シングルスで５年ぶりの優勝を飾った国枝慎吾（３６）＝ユニクロ＝が１８日、東京五輪・パラリンピック組織委員会とオンラインで新型コロナウイルス対策に関する意見交換を行った。

　同大会では、宿泊施設と会場を“バブル”と呼ばれる関係者用隔離空間にし、徹底した感染防止対策を実施。大会期間中にクラスター発生はなかった。２日に１度ＰＣＲ検査が実施され、外出は厳禁。「『これ以上外に出ると失格になる』という立て看板があり、監視員もいた」という。

　２０～３０項目に渡って経験を伝えたという国枝は「大会規模が違うので単純比較はできないが、東京２０２０開催への一歩になると思う」と説明。次期スポーツ庁長官に決まっている室伏広治スポーツディレクターは「参考にできる点は多々あった。分析し、取り組んでいきたい」と、話した。