BMX中村輪夢、新技初公開で異次元V「早く出したいと」コロナ禍“空白の7カ月”で進化
「自転車・全日本BMXフリースタイル選手権」(21日、岡山市役所構内駐車場)
パーク競技の男子エリート決勝が行われ、東京五輪代表に決まっている中村輪夢(りむ、18)=ウイングアーク1st=が初公開の新技を決めるなど90・66点の高得点をマークし、2連覇を果たした。
五輪新種目の金メダル候補が、コロナ禍で大会がなかった“空白の7カ月間”に進化した姿を白日の下にさらした。1本目で2位以下に14点以上差をつけて優勝を確定させると、ウイニングランとなった2本目はさらに攻めた。いきなり初公開の大技「720テイルウィップ(自身が2回転しながら車体を1回転させる技)」を出して成功。その後も高難度な技を安定して決め、1人異次元のライディングで会場を制圧した。
「(新技は)今年ずっと練習してできるようになった。大会で出せて良かった」
昨年は世界最高峰のプロ大会「Xゲーム」で準優勝するなど毎月のように転戦していたが、今年は2月を最後にコロナ禍で大会がなくなった。その分、半年間は地元京都の自宅と専用練習場を往復する日々を過ごし、1日5~6時間以上じっくり技を磨いてきたという。「昨年よりうまくなっていると自分でもわかるくらい練習してきたので、早く新しい技を出したいと思っていた」と明かし、「もっとすごい技をやっていきたい」とさらに意欲を燃やした。
来夏に延期になった東京五輪へは代表に内定しており、「色んな人に応援してもらってるので期待を裏切られへん」と気合は十分。「(今日は)80点くらいでいい感じだったが、まだ世界にはすごい人がいる。自信を持って1位と言えるほどではないので、もっと練習して自信をつけたい」とさらなる高みを見据えた。