「自転車・ＢＭＸフリースタイル全日本選手権」（２１日、岡山市役所構内駐車場など）

　パーク競技の男子エリート決勝は、東京五輪代表に決まっている中村輪夢（りむ、１８）＝ウイングアーク１ｓｔ＝が初公開の新技を決めるなど９０・６６点をマークし、２連覇を果たした。

　コロナ禍でめげるどころか、逆に進化を遂げた金メダル候補が、ウイニングランでベールを脱いだ。中村は１本目から８７・００点の高得点で優勝を確定させると、２本目はいきなり初公開の大技を繰り出した。

　空中で体ごと横２回転しながら車体を横１回転させる「７２０テイルウィップ」に挑戦し成功。異次元のライディングで制圧し、「ずっと練習して今年できるようになった。大会で出せて良かった」と満足げに笑った。

　空白の７カ月でジャンプアップを遂げた。２月を最後に大会がなくなった分、地元京都の中村専用練習場で１日６時間以上じっくり技を磨いた。「昨年よりうまくなっていると自分でもわかるほど練習してきた」という実感を確信に変え、「思い通りの走りで優勝できた」とうなずいた。

　６月に東京五輪代表に決まり「期待を裏切られへん」と気合十分の京都人。「世界にはまだすごい人がいる。自信を持って（五輪でも）１位と言えるように、もっと練習して自信をつけたい」とさらなる高みを見据えた。