池江璃花子“ぶっつけ”リレー出場 復帰後最長100メートル力泳「今後につながる」
「競泳・日本学生選手権」(2日、東京辰巳国際水泳場)
女子400メートルリレーは、白血病から復帰した日大の池江璃花子(20)=ルネサンス=が予選の第3泳者で出場し、2位通過に貢献した。引き継ぎタイムで56秒19をマークした。決勝は山本茉由佳、持田早智、長谷川涼香、小堀倭加で臨み、3分45秒44の3位。東洋大(白井璃緒、酒井夏海、田中佑季、今井月)が3分40秒26の学生新記録で優勝した。
日々遂げる“進化”がすさまじい。リレーメンバーに入る予定だった選手が2日ほど前から体調不良となり、白羽の矢が立ったのが池江だ。1日夜に急きょ出場が決定。第3泳者として2番手で飛び込むと、先頭との差をわずかに詰める力泳を披露した。タイムは引き継ぎながら56秒19を記録した。
「57秒台が出るといいなと思っていたら、56・1秒が出ていてびっくり」と池江。「100メートルのレースは練習もしていなかったので急なことだった」と、“ぶっつけ”だと明かしながらも「泳ぎ始めたら気持ちよく泳げた」と振り返った。
インカレの400メートルリレーは、池江にとって約束の場所だ。練習復帰にあたり、ともに汗を流す持田、山本の3人でテレビ電話をした。その時、共通で描いた目標が、21年のインカレのリレーを3人そろって組み「優勝」することだった。
1年前倒しでその第一歩を達成。持田は「今回はまず組めないと思っていた。一緒に出られて感動した」と言う。決勝前は「璃花子にメダルを」がチームの合言葉だった。
池江は「やっぱり自分はリレーが好きだし、リレーだと結果出るなと感じた。ここで100メートルのレースを経験しておけたことは今後につながると思う」とコメント。来年、さらなる進化を遂げて、約束を果たしに帰ってくる。