【朝原宣治の目】みんなで短距離のレベル上げてきて頼もしい限り

 「陸上・日本選手権」(2日、デンカビッグスワンスタジアム)

 男子100メートル決勝が行われ、前日本記録保持者の桐生祥秀(24)=日本生命=が10秒27(向かい風0・2メートル)で6年ぶり2度目の優勝を飾った。4年ぶりの優勝を狙ったケンブリッジ飛鳥(27)=ナイキ=は0秒01差の2位。9秒98の自己ベストを持つ小池祐貴(25)=住友電工=が2年連続で3位に入った。実力者同士の接戦を08年北京五輪男子400メートルリレー銀メダリストの朝原宣治氏(48)が振り返った。

 ◇  ◇

 桐生選手はスタートのブロックの位置を変えたりしていたようですが、それはスタートを決めるというよりも加速のためです。トップスピードに乗せるまで、どうスムーズにいくかということ。今年はそこがうまくいっていることを見せつけたようなレースでした。

 中盤から後半にかけて、トップスピードを上げる練習をしていたと思うんですが、うまくいっている手応えもあったはずで、自信をもって臨んでいたように見えました。

 ただ、タイムがもっと出てもおかしくなかったですね。気温なのか、風なのか。それともトラックなのか。その前の女子100メートルで児玉さんが速いタイムを出していたので、もしかしたら…と期待はしていたのですが。

 だれもがこの変則的なシーズンを送った経験がない中、みんなが日本選手権に合わせてきました。みんなで短距離のレベルを上げてきているのはすばらしく、頼もしい限りです。レベルが上がってきた中で、決勝を見据えて、東京五輪に向けてさらにレベルアップしてほしいですね。(08年北京五輪男子400メートルリレー銀メダリスト、「NOBY T&F CLUB」主宰)

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