阿部詩、新技でさらに進化!五輪延期プラスに来夏へ“上方修正”

 柔道女子52キロ級で東京五輪代表の阿部詩(20)=日体大=が4日、横浜市内で行われた五輪3連覇の野村忠宏氏(45)が主催する「野村道場」のオンライン柔道教室にゲストとして参加。新型コロナウイルスの影響で五輪が1年延期となったものの「練習する期間ができた。さらに進化できる」と、来夏に向けて新しい技の習得にも取り組んでいることを明かした。

 不慮のモラトリアムも進化への鍛錬期に変える。阿部は、4月以降の新型コロナ感染拡大後初めて公の場に登場し、取材にも対応。7月から日体大を拠点に練習を再開しているといい、「(五輪)1年延期という形で、新しい技だったりを練習する期間ができた。自分の新しい部分を見つけてやっている」と新技習得にも取り組んでいることを明かした。

 キレ味鋭い袖釣り込み腰や内股を得意にしているが、高い体勢から掛ける技が主だ。「低い技や足技、組み手パターンをもう少し増やせると思った」。詳細は伏せたものの、相手の視界から消えるような低い体勢から一本をとれる技ができれば大きな武器になりそうだ。

 また、実戦出場は年明け以降を見越しているという。「感覚を戻すだけであれば海外の小さな大会でもいい。今やっていることを試す場を設けることに意識を置く」と、グランドスラムやマスターズのような格の高い大会ではなく、オープン大会などをめどに、テーマをしっかり持って臨む考えを示した。

 この日は講師として柔道教室に参加。野村氏の鶴の一声で日本男子の井上康生監督を投げることになり、代名詞である袖釣り込み腰で、自身の倍近い体重約100キロの井上監督をずどんと畳にたたきつけた。井上監督は「キレとスピード、パワーはハンパない」と脱帽。阿部は「昔テレビで見ていたすごい選手を投げられたのは光栄。自慢したい」と感激した様子だった。

 大一番へのプランは練り直しとなったが、到達地点を“上方修正”する。

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