「スピードスケート・全日本距離別選手権」（２３日開幕、長野市エムウエーブ）

　公式会見が２２日、オンラインで行われ、１８年平昌五輪女子５００メートル金メダリストの小平奈緒（３４）＝相澤病院＝は「タイムも順位も大切だけど、たくさんの人の心を震わせるようなスケーティングを自分の中から表現できたら」と抱負を述べた。

　所属は長野県松本市の相沢病院。コロナ禍を過ごす中で、医療従事者の“仲間”へ、さまざまな思いが募った。「医療従事者の皆さんの頑張りに比べたらちっぽけな頑張りかもしれない」としながらも「一生懸命、命と向き合っている方々と一緒に（大変な状況を）乗り越えていきたいという気持ち」。スポーツのあり方にも考えを巡らせ「スポーツとは表現することだとあらためて感じた」と語った。

　難しいシーズンの幕開け。トレーニング施設が使えず「苦労していないと言ったら嘘になる」と苦笑いを浮かべながらも「苦労だと思われるようなことは全部、工夫できるチャンスだと、自分の中のチャレンジだと思って取り組んできた」。前向きな姿勢で、小平は２２年北京五輪プレシーズンの開幕を迎える。