“危険技”のネット動画、全柔連が自主規制へ「初心者には危険」配信者に要望

 全日本柔道連盟は22日、オンラインで理事会を開催し、インターネット上で柔道技の動画などを配信している投稿者に対し、「危険な技」とみなされるものは控えるよう自主規制を要望する方針を確認した。取材に応じた吉田行宏事務局長は「(ネット動画で)高度な技をお披露目している方もいるが、特に初心者にとっては危険な技もある。投稿に際しては細心の注意をお願いしたい」と説明した。

 これは全柔連の重大事故総合対策委員会が報告したもので、連盟の登録団体や指導者らに対し、配信に際しては安全面に配慮することを求める要望書を出す。

 最近では、動画投稿サイトなどで柔道選手や指導者による動画投稿も増加しているが、視聴した一部の愛好者からは「初心者が見たら危ないのではないか」との意見が寄せられていたという。

 ただ、今回の要望に際しては「危険な技」の明確な定義は定めていないが、受け身の難しい投げ技などを念頭に置くという。吉田事務局長は「(技自体は)ルール違反ではないが、初心者が取り組むと危険にもなり得る。熟練度の高い方には問題ないが、(ネット上は)見る方が幅広いので(投稿の際は)細心の注意をお願いしたい」と話した。

 柔道では練習中などの重大事故発生が喫緊の問題となっており、特に受け身が未熟な初心者が、大外刈りなどの投げ技を受けて頭部を強く打つというものが多いことが指摘されている。

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