小平奈緒がV11 長野リンゴ農家思い赤ユニホームで疾走!台風被害元気づける6連覇
「スピードスケート・全日本距離別選手権」(23日、エムウエーブ)
開幕し、女子500メートルは2018年平昌五輪金メダルの小平奈緒(34)=相沢病院=が37秒73で6年連続11度目の優勝を果たした。
「リンゴ」をまとったその足に思いを込めて力強く氷を蹴った。得意の500メートルに、小平は見慣れない赤色のユニホームで挑んだ。
「しっかりと実った、色づいたリンゴをお見せできたらと思って」。昨秋の台風19号で甚大な被害を受けた地元長野のリンゴ農家を思い、リンゴがプリントされたデザインを用いた。これまでSNSなどで積極的に情報発信を行ってきたほか、今春にはボランティア活動にも参加した。
「実がなるまですごく大変な作業があると知ったので。自分を重ねて、(努力が)実った姿を一緒に共有したい思いがあった」
スタートで「少し出遅れた」ため、思うようにタイムは伸びなかったが「元気づけたい一心だった」と小平。会場のファンから温かい拍手が送られ「すごく気持ちが良かった」と笑みを浮かべた。
22年北京五輪は1年4カ月後。「結果に結びつけるためには今が大事」と足元を見つめながら、プレシーズン初戦でまずは優勝を飾った。