世界王者チェンがスケアメ4連覇 ジャンプ2本ミスも貫録 連勝記録は11に

 「フィギュアスケート・スケートアメリカ」(24日、ラスベガス)

 男子フリーが行われ、世界王者で、SP首位のネーサン・チェン(21)=米国=が、フリーも1位の187・98点、総得点299・15点で大会4連覇を達成した。18年平昌五輪5位以降、同年世界選手権から続いている個人公式戦の連勝を11に伸ばした。2季ぶりのGP参戦となった19年世界選手権銅メダリストのビンセント・ジョウ(19)=米国=が275・10点で2位、キーガン・メッシング(28)=カナダ=が266・42点で3位だった。

 ロイヤルブルーのシャツに黒のパンツというシンプルな衣装で新フリー「フィリップ・グラス セレクション」に挑んだチェンは冒頭の4回転フリップ-3回転トーループを完璧に成功させたが、中盤の4回転サルコーが2回転に。後半も4回転トーループ-1オイラー-3回転フリップ、4回転トーループ-3回転トーループを華麗に決めたが、最後のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)が1回転半となってしまい、得点を伸ばし切れず、合計300点には届かなかった。

 演技後悔しそうにうつむいたチェンは「かなりの数のミスがあった」と反省。ただ、「それはそれ。ここから先に進んでいく」と、前を見据えた。新型コロナウイルスの影響でさまざまな問題がありながらも、シーズンが開幕。今後の見通しも不透明だが「私たちは顔を上げ続けて前進し続ける。与えられた場所で結果を出していきたい」と、話した。

 今季のGPシリーズはコロナ禍で世界各国において渡航や入国が制限されていることから、各大会とも開催国の選手、開催国で定期的に練習している選手などに参加を限り、1人1大会出場で変則的に実施される。審判も開催国の審判のみとなるため、得点は参考記録。ただ、第2戦のスケートカナダと第4戦のフランス杯は、感染拡大が続いていることから中止が決定した。12月に北京五輪のテスト大会を兼ねて行われる予定だったGPファイナルも延期か中止となることが決まっている。

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