東京五輪コロナ対策 負担増の医療従事スタッフ 原則無報酬見直し求める声も
政府は27日、来夏に延期された東京五輪・パラリンピックに向けた新型コロナウイルス対策の第4回調整会議を行い、アスリートのための医療体制、陽性者発生時の競技運営のあり方、大会関係者への対応などについて協議した。
選手、コーチらが滞在する選手村で感染者が出た場合を想定し、保健所機能を持つ「保健衛生拠点」を構築することで一致。大会組織委に「感染症対策センター」(仮称)を設置し、感染症対策を一元化する方針を確認した。
陣容は今後検討していくが、関係各所と連係し、専門的な人材の確保を急ぐ。一方で会議ではコロナ対策などで負担が増す中で、競技場内などで活動する医療従事者について、原則無報酬の見直しを求める声も上がった。専門家から「現在はボランティアだが、病院の経営状況も悪化している中、対策していく必要がある」との声があったという。
組織委は延期前、大会中に競技場内で活動する責任者以外の医師、看護師らの医療スタッフについて、原則報酬を支払わない方針を示していた。ただ、コロナ禍で都内の医療がひっ迫している状況もあり、反発の声が出てきている。