柔道大会再開で山下会長「激論や対立あったが、貴重な財産」東京五輪の糧にも
「柔道・講道館杯全日本体重別選手権」(1日、千葉ポートアリーナ)
新型コロナウイルス感染拡大による中断後初の主要国内大会として行われた今大会。2日間の日程が終わったことを受け、全日本柔道連盟(全柔連)の山下泰裕会長(63)は「開催に向けて準備をした経験は今後、(東京)五輪や色んな大会に生きる」と所感を述べた。
他競技では夏以降に徐々に大会が再開されていた中、コンタクトスポーツである柔道は慎重だったが、ようやく再開となった。無観客開催はもちろん、出場選手や大会関係者の数を大幅に減らし、全選手への検査や試合畳の定期的な除菌など、さまざまな対策を徹底して開催にこぎ着けた。
ただ、その過程では医科学委員会を中心に議論を重ね、大会事業委員会や審判委員会など、各委員会の垣根を超えた協力体制を築いたことが実を結んだという。「大会開催まで多くの議論を重ねた。この状況下で大会をやることが本当に望ましいのか、安心、安全な形でできるのか」と委員ごとに色んな意見があったと明かし、「(開催に至る)過程では激論や意見の対立もあったが、より高度な大会を準備する上では貴重な財産になる」とうなずいた。