「フィギュアスケート・東日本選手権」（７日、小瀬スポーツ公園アイスアリーナ）

　女子フリー（ＳＰ）が行われ、ＳＰ８位だった１６年世界ジュニア女王の本田真凜（１９）＝ＪＡＬ＝はフリー９３・７０点、総得点１４４・１１点で１０位だった。シード権を持つ選手を除く上位９位以内を確定させ、６年連続の全日本選手権出場を決めた。

　薄氷の全日本切符に、素直な思いを吐露した。「ホッとしてます。本当にそれだけです」。９月には右肩脱臼もあり、十分な練習量を積めず不安な状態も続いていたが、なんとか粘りの演技をみせた。

　ＳＰ８位と出遅れた前日。不安と緊張に支配された。「ＳＰが終わって落ち込んで、スケートが自分の中で難しいなと思った。色々と考えて、泣き続けていた」。それでも全日本への思いが何とか踏みとどまらせてくれた。

　「自分の中で連続出場を途切れさせたくないという思いが出てきて。全日本にいけるかいけないかで不安や緊張を感じている自分が許せなかった。最初のジャンプの失敗で、いつもなら引きずるところだったけど、今日で最後と思って滑った」

　１０月の東京選手権のフリーでは、提出する曲を間違え、即興で演技するハプニングがあったが、この日はしっかりと今季のフリー「ラ・ラ・ランド」で演技。冒頭の３回転フリップで転倒。続くフリップも不安定な着氷となり、苦しい出だしとなった。ただ、中盤からはなんとか立て直し、３回転－２回転や、３連続のコンビネーションジャンプも着氷。持ち前の華のある滑りで演じきった。

　前日のＳＰの結果で妹の望結がフリーに進めず、姉妹での全日本出場は逃していた。ただ、すでに全日本行きを決めていた今季限りで引退する兄・太一との兄妹出場は決めた。全日本の目標については「小さい頃からのライバルである兄に点数で勝ちたい」と、笑顔で語った。