玉ノ井部屋力士が復帰 秋場所で新型コロナ集団感染 富士東は黒星スタート
「大相撲11月場所・初日」(8日、両国国技館)
秋場所で新型コロナウイルスの集団感染が発生した玉ノ井部屋所属の力士が復帰した。自身も感染した十両富士東は千代の海(九重)に押し出されて黒星。十両東龍は旭大星(友綱)を押し出して復帰を白星でスタートした。
同部屋は28人の力士のうち24人が感染し、続々と入院。重症化した者はいなかったが、全員が秋場所を全休し、部屋内で隔離される措置が取られた。番付は全員が据え置きと救済された。
富士東は「まさか自分がかかるとは思わなかった」とビックリ。症状は38・5度の発熱があり10日間入院した。「軽症で良かった。退院から2日くらいで四股、体を動かすのはやっていた。(入院中は)どうなってしまうんだろうという気持ち。どんどん広がっていったので」と新型コロナの怖さを痛感した。
東龍は自身は陰性だったものの隔離生活。「これはしょうがない」と部屋で相撲を見るしかなかった。番付据え置きには感謝しかなく「番付をすごく気にしていただいた。普通なら落ちるところなんで」と語った。
9月下旬には全員が退院し、10月中旬に部屋で全体の稽古も再開した。師匠の玉ノ井親方(元大関栃東)は場所前、「また土俵に上がれる喜びと感謝。とにかく土俵で先場所できなかったことを思いきりやってくれて最後、(今年を)終えられれば」と、話していた。