内村航平、魂の言葉「どうか五輪できないと思わないで」五輪開催へ、国民に訴え
「体操・日米中露4カ国国際交流大会」(8日、代々木第一体育館)
新型コロナウイルスの感染拡大による東京五輪延期後、日本国内で初となる五輪競技の国際大会が行われた。18年世界選手権以来、2年ぶりの国際大会出場となる体操男子の内村航平(31)=リンガーハット=は、五輪に向けて専念している鉄棒でH難度の大技ブレトシュナイダー(コバチ2回ひねり)などを成功させ、近2年の世界選手権金メダルスコアを上回る15・200点をマーク。直前合宿中のPCR検査で「偽陽性」が出るアクシデントを乗り越えて、世界に東京五輪開催をアピールした。
閉会式ではアスリートとして、心から国民に訴えた。
「1つ残念なのは、日本の国民の皆さんが“五輪はできない”と考えているのが、80%を超えていること。しょうがないことかもしれないですけど、“できない”じゃなく、“どうやったらできるか”を考えて、どうにかできるように考えを変えて欲しい」。
コロナの終息が見えない中、各種世論調査などでは中止や延期の声が8割を超えるものもある。それでも内村は「これは非常に難しいことであるのは承知の上なんですけど」と前置きした上で「国民の皆さんとアスリートが同じ気持ちでないと大会はできない。どうにかできるやり方は必ずあると思う。どうかできないと思わないでもらいたい」と、願った。