京産大・伊藤新監督 コロナ禍乗り越え劇的ロスタイム逆転星発進

 「ラグビー・関西大学Aリーグ、京産大33-27立命大」(8日、鶴見緑地球技場)

 開幕節の2試合が行われ、2015年W杯イングランド大会日本代表で、今春に就任した伊藤鐘史監督(39)率いる京産大は立命大に33-27で競り勝ち、白星発進した。同大は関大に33-31で辛勝した。今季は総当たりではなく、昨季の奇数順位(天理大、関学大、近大、摂南大)と偶数順位(同大、京産大、立命大、関大=今季昇格)に分かれて実施。各組の同順位が対戦して最終順位を決め、3位までが全国大学選手権に出場する。

 時計の表示は45分に差し掛かろうとしていた。ロスタイムは4分。密集をかいくぐり、最後は京産大のフランカー三木皓正(1年)がゴールポスト左に飛び込んだ。26-27で迎えた終了間際。トライへのこだわりが白星発進へとつながった。

 10月の交流試合で31-12と快勝した立命大との“再戦”。先制しながら、一時は10点差をつけられた。伊藤監督は「『ザ・開幕戦』という日だった。『80分後に1点差でもいいから勝っていればいい』と話していたが、ひやひやもの。最後はちょっと熱くなった」と胸をなで下ろした。

 新型コロナウイルスの影響で3月30日から活動を自粛し、8月4日に練習を再開した。リーグ戦で2連敗中だった立命大から勝利をもぎ取り、『TKO(天理ノックアウト)』を掲げる戦いへ、好スタートを切った。

 指揮官は「あと2戦しっかり勝って、天理さんに向かう」と、視線を関西王者へと切り替えた。98年以来5回目の頂点へ、あと3つ白星を積み重ねる。

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