「卓球・男子Ｗ杯」（１４日、威海）

　準々決勝が行われ、世界ランク４位で東京五輪代表の張本智和（１７）＝木下グループ＝は、同９位のマティアス・ファルク（スウェーデン）に４－１で勝利。３月のカタール・オープン以来、新型コロナウイルス感染拡大による国際大会中断からの再スタートとなった大会で４強入りを決めた。

　８カ月ぶりの公式戦だったが、日本のエースは風格を漂わせる戦いぶりで、ランク通りの“順当”な勝ちっぷりを見せた。

　張本は第１ゲームの序盤こそ劣勢だったものの、ポイントを決めるたびに大きな声を出しながらリズムをつかみ、代名詞の「チョレイ」も出して自らを鼓舞。ラリーで強烈なバックハンドを操る相手に落ち着いて台上技術なども駆使しながら応戦し、勝負所を着実に決めて攻略した。

　試合後のインタビューでは「（試合がなかった）この８カ月間で色んなことを学んだが、一番はメンタル。技術というより、競った場面での冷静な判断（をできるようになったこと）が一番成長できたところ」とうなずき、「今日はサービスとレシーブで先手を取れたのが良かった。ラリーでは相手に押されていたので、サービスレシーブで先手を取れた」と振り返った。

　１回戦は世界ランク２８位のロベルト・ガルドス（オーストリア）に４－０で完勝し、試合後は「久しぶりの試合で緊張感があった。まだまだ調子は上がると思う」と話した。