東京五輪延期費用は2940億円 森喜朗会長「国民の共感、協力を得ないと」

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で来夏に延期となった東京五輪・パラリンピックの追加経費の負担額について大会組織委員会、政府、東京都による三者会議が4日、都内で開催された。コロナ対策費用も含めた総額は約2940億円で、組織委が1030億円を負担する他、コロナ対策を中心に政府が710億円、東京都が1200億円程度を負担することで合意した。

 分担額が決まったことについて、組織委の森喜朗会長(83)は「率直に言って(三者間で)うまくまとめられた」と評価。「東京都、国、組織委それぞれ主張があるが、それを通したものではない。国民の共感、協力を得なきゃいけない。コロナは誰も経験したことがない疫病だが、それに対応するために高い見地を持って詰めていった」と説明した。

 延期決定後、組織委は大会簡素化を図り、約300億円の経費削減を発表したが、追加経費は1710億円。コロナ対策費用を合わせて約3000億円となった。

 自らキーワードに挙げた“国民の共感”を得られるかについて、森会長は「(メディアの)皆さんの報道の仕方によるのでは」と冗談を交えつつも、「多いと言えば多いし、それっぽちかと言われたらそうかもしれない。その人の主観によると思うが、きちっと(目的等の)理屈はついている。コロナ対策は国が全面的にやり、延期分は組織委や東京都の責任ときちっと整理している。国民の皆さんにはぜひご理解をいただきたい」と求めた。

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