田中希実「まだ実感がわかない」「ずっと自分を超え続ける」五輪内定から一夜明け
東京五輪代表選考会を兼ねて行われた陸上・日本選手権長距離(4日、長居陸上競技場)で代表内定を獲得した3選手が5日、大阪市内で一夜明けた心境を語った。
女子5000メートルで初の五輪切符を獲得した田中希実(21)=豊田自動織機=は、「昨日は苦しい思いをして、権利を勝ちとることができた。苦しかった分、安心とかうれしいより、まだ信じられない、実感がわかない部分もある」と率直に語った。それでも「苦しい思いをした分、責任を持ってその時の自分の力を出し切りたいと思っている」と日本代表としての自覚も口にした。
今夏は3000メートルと1500メートルで日本記録を更新した、5000メートルの自己ベストも福士加代子の日本記録に約6秒と迫っている。ただ、21歳の目標は、そこではない。「ずっと(考えている)自分を超えるという先に日本記録はあると思うが、そこをラインと決めているわけじゃない。タイムに対して日本記録という名前がついているだけで、私の中でラインはない」と言い切る。「狙うタイミングはあると思うが、ずっと自分を超え続けるというスタンスは変わらないでいきたい」と貪欲に語っていた。