日大が帰ってきた!悪質タックル問題経て3年ぶり QB林大「人間力で勝つ」
「アメフト・甲子園ボウル、日大-関学大」(13日、甲子園球場)
13日に行われるアメリカンフットボールの東西大学王座決定戦、第75回甲子園ボウルで3年ぶり22回目の優勝を目指す日大が12日、会場の甲子園球場で公開練習を行った。前回優勝した2017年に1年生ながら活躍し、最終学年で聖地に戻ってきたQBの林大希(4年)は決戦を前に胸を高ぶらせた。対戦する関西代表の関学大とは悪質タックルのあった2018年5月の定期戦以来。甲子園ボウルでは30度目の対戦となる。
集大成を見せる時が来た。甲子園に足を踏み入れるのは前回優勝した17年以来。関学大との決戦を前に林大は「ここに来られて、関西学院と戦えることを誇りに思っている。お互いバチバチにやっていきたい」と興奮気味に意気込んだ。
学生日本一の称号を手にした前回大会では、1年生で史上初の大会最優秀選手と年間最優秀選手(ミルズ杯)を獲得し、脚光を浴びた。しかし、翌年5月の悪質反則問題で公式戦は出場停止。昨秋に1部下位リーグから再スタートを切り、この地に舞い戻ってきた。天と地を経験した3年間だったが「チーム力と一人一人の人間力」が成長したと林大。今は「人間力は誰にも負けない」と胸を張る。
関東代表を決めた優勝決定戦で試合中に負傷し、この日の公開練習は不参加。ただ、非公開時に「みんなと一緒に練習した」と話し、「(試合に)出るのか出ないのか、はたまたコンディションは良いのか悪いのか。明日は楽しみにしていてください」と不敵な笑みを浮かべる。
頂点に返り咲くまであと一つとなった。「明日、日大が関学に勝って終わる筋書きだと僕は思っています」。誰よりも“濃い”4年間を経験したQBは仲間とともに歓喜する自分の姿を思い描いている。